東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
20幕 居候ノ正体

ー征史side-

「…銀龍帝様…お待たせしました」


白い金色の飾著のついた丈長の上着にズボン。


長い黒髪の前髪を掻き上げて、ソファーを立った。


曖昧だった記憶の中に目の前の男の顔が鮮明に甦った…


俺は知っているーー…こいつの顔を…






「貴様は成宮っ!!?」



「俺の名前を憶えてくれていたか…光栄だな…御堂」



「…貴様は未来からの来訪者だったのか…」



「いいから座れ…」



「…」


俺は憮然とした態度で成宮の前に座った。



「…海里から訊いた…貴様は…民間人からの帝で姫婿らしいな…帝位を継げるのは俺の記憶が確かなら…帝様の嫡子の皇子のはずだが!!」









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