東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
俺は『陰陽庁』を退職して、陸軍に復帰。

父上の後光により、大佐として迎え入れられた。

通が所属する31部隊の司令官となった。



古参兵たちを次々失い…兵歴を積む者がだんだん消えていく。



新参兵を増やしても…上手に指導する上官いなければ…無駄死にさせるばかりだった。


徹底した帝様を神聖視した教育は功をなし…国民は神と崇拝し始めていた。



確かに神の血を引く者であるが…この国はもはや…風前の灯火だった。


しかし、誰一人…異を唱える者はいない。



俺も勇気がなかったーーー・・・



息子の響生も二人の娘も帝様を神と崇め、軍人である父の俺を尊敬していたから。






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