東京ロマネスク~冷酷な将校の殉愛~《完》
「屋敷が無くなれば…私もお父様も一文無しですね」



「…貴様は俺と結婚する…」



「貴方は愛は足枷になると…」



「貴様は俺の事が嫌いだ…だから…結婚する…」



「…本当にそう思ってるんですか?私は…」



何度も接吻を落とされ、私の身体と心に刻まれた存在。



嫌いだと言っても抗えない運命。



私は運命を受け入れて…中尉殿を愛そうと努める決心をした。




「…貴様は俺を愛してはならぬ…愛をほざけば…叩き切るぞ」



「そんなぁ…」



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