[短編]美容師だって恋をする
「行ってくるね。」

僕たちは、夜の最終…新幹線のりばにいた。

年末年始は

マミは実家に帰ることになって・・・

僕はマミを見送りにきている。

「向こうは、寒いね。」マミの顔はハニカミながらそう言い、

新幹線の乗車券を見直した。

久々の実家の両親への再会を楽しみにしているのか、

手にはたくさんのお土産も。

「少し、寂しいけど。」僕はマミのマフラーを巻き直し

時間まで一緒にホームで佇んでいた。

「あのさ・・・

なんか・・・

楽しかったね色々・・・」マミはそうつぶやく。

「そうだな。」

マミもこうして僕とのことを振り返ってくれるなんて

初めてあった頃からしたら

今はなんて愛おしい。

「ねぇ・・・

ちゃんと待っててよ。」

「もちろんだよ」

「でも、なんか心配だな~。」

焦らすマミ

「待ってるから・・・戻ってきたら僕の言うこと聞いてくれる?

もう少し・・・・

おまえと恋していたい」

僕はそう言ってマミを抱きしめた。

「ハイ・・・」マミは僕の胸で

その安らぎの笑顔は

言葉にならないほど美しかった。




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