お前は僕の所有物…【BL】
千沙斗さんと…真実を…



なんで千沙斗さんがいるんだ…




「やぁ!可愛い弟が愛してやまない
愛人さん!」
「えっと…」
「千沙斗です!」

俺は千沙斗さんを見て
先程田中さんに渡された大山をギュッとした。

「へぇー…男の癖にクマさん好きなの?」
「はい?ああ…貰い物だし…
大事にしないと…」

千佳花が拗ねる…

「クマさん好きなら俺からもあげようか」

《いらないです、大山で十分です》

「なに?今の…?」
「えっと…」

千佳花の声がしたクマを物珍しいそうに
千沙斗さんは眺めた。

いいなぁー…と指を咥える仕草を
すると、にこっと笑って俺を見た。

「弟がごめんね…
君にも家族がいるでしょ?」

「えっ…?」

「千佳花が、ああなってしまったのは…
俺の所為なんだ…」

千沙斗さんは切なそうな顔をすると
大山を眺めた。

「俺がイギリスに行くって言った時に
無神経にも、本音が出てしまってね…」
「本音…?」

俺がキョトンとすると
千沙斗さんもキョトンとした。

「えっ!何も聞いてないの!?」

「えっ…あっはい…」

「なんだなんだ!
長話する気はないんだ!
俺も長話嫌いだしね…言うのも聞くのも」

「要はさ…千佳花勘違いしてるんだ
俺が日本に帰って来たのはー…」

俺は…千沙斗さんから…
何を求められているんだろう…
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