君に奏でる夜想曲【Ansyalシリーズ『星空と君の手』外伝】






息を乱しながら、大声でぶつけてくるアイツ。




必死に心の中身をぶつけるように、
投げ捨てられた言葉。




あまりの大声に、
ナースステーションから看護師さんも慌てて駆けつける。




言いたいこと言い終えた後、
たったあれだけのことで体に負担がかかったのか、
心臓の方を抑えながら、ベッドの中で倒れこんだ。





何だよ、
言いたい放題言いやがって。







看護師によって召喚された親父がすぐに
病室に駆けつけてきて、アイツの周囲のカーテンが閉じられると
暫くして俺の方へ親父が顔を出した。





「託実、心配かけたな。
 理佳ちゃん、今眠らせたから落ち着くだろう。

 何があった?」



そうやって質問されて、俺が咄嗟に答えたのは
「いちゃもんつけられた」の一言。



だけどそれが、アイツにとっては珍しいことらしく
親父は、どんな内容を俺にぶつけてきたか、
詳しく話してほしいと質問してきた。

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