僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
部屋のドアを開けるとベッドに倒れ込んだ。


真っ暗な部屋の天井を眺め、
彩菜のことを思い出す。


「彩菜・・・」


柊哉の目から涙が流れ落ちた。


「くそっ、くそっ!」


自分の無力さをわかってったつもりだった。
けど、頑張ればなんとかなる、
やっていける、そう思っていた。


なのに・・・


親との話し合いで更に現実の厳しさを教えられた柊哉は
自信をなくしかけていた。


俺は彩菜を幸せにしたい、それが願いだ。


なのに、俺じゃあ彩菜を幸せにできひんのか・・・?
俺じゃあ・・・


柊哉はぎゅっと布団を握りしめた。


くそっ・・・くそっ・・・


柊哉は泣いた。


自分の無力さに、何もできない子供なんだということに、
悔しくて・・・柊哉は泣いた。


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