僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
彩菜は玄関先まで行くとドアノブを回した。


やっぱり開いてる・・・

ウチと同じ、不用心だなぁ~


彩菜クスッと笑みを浮かべると、
ドアを開け家の中に入った。


「柊哉、それはあかん・・・あかんぞ・・・」


家の中に入って見ると、
何やら揉めているような声が聞こえてきた。


何? おじさんが怒ってる?


彩菜は息を潜めながら中の様子を伺う。


「なんであかんねん?」


「そりゃそうやろ? 10歳以上も離れた人なんて、
おまえが卒業したらもうもう30歳やないか・・・
柊哉、相手はおまえと結婚する気あるんか?」


えっ!? これって・・・私のこと?


「うん、そう言ってる」


信じられないと言わんばかりに父親は首を横に振った。


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