僕が恋した、13歳年上のお姉さん  
「なんやねん柊哉、朝からため息なんかついて。
まるで乙女がバージンを
失った時みたいな顔してんぞ?」


「はひっ!?」


宣弘の思わぬ言葉に俺は声が裏返った。


「なんやねん、その反応・・・」


図星をつかれたかのような俺のリアクションに宣弘は引き気味に顔をしかめる。


「い、いやっ、何もない!
おまえが朝から変なこと言うからや!」


柊哉はまるで疾しいことを誤魔化すかのように、慌てて否定した。


「なんか可笑しいなぁ・・・
おまえ、何かあったか?」


「えっ!? 何が?」


「何がって、なんか変やぞ?」


「はぁ!? 何も変なことない!」


「いや、変や。 なんか可笑しい・・・
なんか隠してるやろ?」


「えっ!?」


こうゆうことには人一倍鋭い宣弘、
すごく厄介なヤツだ。


そう思っていた柊哉だったが、
柊哉の態度は誰が見ても可笑しなくらい挙動不審だった。


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