王子様と恋したい
これは全て知ってるようだな。
きっと潤が調べたんだろ。
あんなに情報が出回ってたしな…
はぁ、なんて切り出そう。
「かず兄…話しがあるんだけ『夏希ー!!!!!!』
あれ?前にもこんな事があった気が…
そう、勢いよくドアを開けたのは鬼の形相をした潤だった。
今更だけど、潤はわたしの幼馴染み。
あのイブの事件の後に、わたしと一緒に龍月に入ってくれた優しい幼馴染み。
顔も爽やかイケメンだ。
わたしに対して滅多に怒らない潤が、鬼の形相をしているって事はね…
相当やばいんだよね。
「あ…えっと…あのさ、やっぱり2人とも知ってるんだよね…?」
「「…なにを?」」
うっ。2人の目が怖いです。
あくまでわたしの口から言わせる気だ…
もうここは、正直に話すしかないよね。
「わたしが…龍炎の姫になったこと…」