ルーツ
今日もまたルーツがまずい飯を持ってこちらに来るのを
澱んだ目で僕は見ていました。




ルーツが持て来たまずい食べ物、
いや、このころの僕はまずいとかうまいと言う感情はなくなっていました。




腹が減ったから目の前のものを食べる。


貪り食う。




すえた臭いを放ちながら餌を平らげる
獣のような僕がそこには存在していました。

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