YUKI˚*









なんで





なんで須嶋くんはあんなこと言ったの?



本気で言ってるの?




わかんない



わかんないよ


須嶋くんが何考えてるか




あたしはーーー……







「まなみ〜〜んっ!!!」




教室に戻ってすぐ、まなみんに抱きついたあたし



「っお……どーしたのゆき!」



まなみんは驚いていた



そりゃそうだ


だっていつもは、あたしこんな事しないから




「うぅ…あたし……」



あたしはついさっき屋上に行ってからのことをまなみんに話した




「へぇー、じゃあ付き合うんだ?」




…………


あれ……?



まなみんニヤニヤしてません??



あたしは困ってるんだけど……?




「っ……付き合うわけないよ!あれは……流れで言っちゃたっていうか……」




あの後あたしは耐えきれなくなって、保健室から逃げ出してしまった





そして、教室に戻ってきて


まなみんに抱きついたのだけれど



「えー!!あの須嶋だよ?!ゆきは本当に興味ないの?」



「……うーん」




興味がないって言うと嘘になる



だってあたしはもう、須嶋くんが悪い人だとは思わない




だけど付き合うのは




「無いっ!!!」




「本当に本当に?」



「うん」




はぁー……と、まなみんが溜息をつく



「そっか、じゃあ後で須嶋にはちゃんと断っとかないとね」



「うん…」



「期待させといて可哀想だけど」




……う゛………



それはあたしも思うけど




「大丈夫。ちゃんと言えば須嶋もわかってくれるよ」




まなみんが優しくそう言ってくれるから



あたしの心は少し軽くなった




「うん、そうだね」




まなみんに話して良かった



よし


ちゃんと須嶋くんに言って




わかってもらえる……かな?








だけど、その日はもう




須嶋くんと会うことは無かった








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