YUKI˚*








「…そっか、全部聞いたんだ」



「うん」



川村くんには本当に


色々お世話になった



だから一応報告を。




「少しでも、須嶋くんの力になれたらって思う」



「そっか」



きっと川村くんも同じだ



一番側で見てきたならなおさらかもしれない




川村くんは、



須嶋くんが一人暮らしを始めて荒れた頃から



須嶋くんと一緒になって色々していたらしい





須嶋くんを一人にしないために





だけど須嶋くんは


川村くんが抜け出せなくなる前にって



突き放すやり方で



川村くんから離れた





二人ともお互いを想ってる



あたしには見えない絆がある




だからこそ





「…だけど、白川は知らなくていいこともある」



川村くんの言葉には意味がある



「…どういうこと?」




聞いても



「白川が側にいるだけで、それだけでいんだよケンは」



答えてくれないことは




「…うん」




わかってたから





あたしのためだって



もう



知ってる






だからもっと



深く考えるべきだった









事件が起こったのは



その次の年の















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