TRICK of FATE ~キミと出会えたコト~




凜を見てると今までの俺が情けなくなる。




俺にとって、女はただの道具でしかなかった。




ヤりたいやつとヤって、あとはどーでもいい。




実際相手もそれで満足してると思ってたから。




兄貴だってそうしてきたし、今もそうしてるんだ。




なんたって、そういうやり方が楽だしかっこいいと思ってた。




でも、凜と出会って、それってあの出来事から逃げてるだけだと思った。




自分をきちんと見つめないで弱いところを見て見ぬふりしてるだけだった。




だから、俺は今、死ぬほど好きな凜に一途になることであの出来事とちゃんと向き合おうとしてる。




変わるんだ。俺は。




「ひゃっほうっ♪」




俺は小学生みたいにスキップしながら、駅から家まで歩いて帰った。




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