好きになったのは、一匹狼でした。



「ははっ、そっか。そういう一途な子っていいよね。僕、応援してるから」


「じゃあ、あたしは内山くんが梶野くんとお友達になれるように応援する!」


「それはどーも。じゃあ、僕たち、これから協力し合うってことで」



まさかこうしてお互い手を組むことになるなんて思ってもみなくて、


顔を見合わせて笑ってしまった。




「じゃあ、よろしく内山くん!」



内山くんの上げた手に手を重ね、ハイタッチを交わした。


知り合ってこんなに早く友達になれた人は初めてで、かなり嬉しかった。





―――ガラッ


ちょうどハイタッチを交わした瞬間だった。


教室のドアが開いたのは。






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