好きになったのは、一匹狼でした。
「モモちゃん、後ろに何かあるの?」
「ううん……ぷぷっ、何もないよ」
そんな笑いながら言っても、信じられません。
そう思いながら、ちらちらとモモちゃんが視線を向ける方へ振り向いてみると。
「………えっ!か……っ!?」
驚きのあまり、声を上げすぎたため
視線の先の彼がこちらを振り返りそうになった。
そう、あたしたちのテーブルのちょうど真後ろが
梶野くんとその友達が座っていたのだ。