大好きなんだよ!!
「久しぶりー元気?」
「あ…うん。元気だよ?」
「いきなりで悪いけど…勇雅のこと嫌いになった?」
夏生くんは、少し眉毛を下げて申し訳なさそうに言う。
『勇雅』って単語に自分でもおかしいくらいに反応した。
―…なれるわけないじゃん。
むしろ、好きって気付かされちゃったくらいなのに。
好きにさせたなら、嫌いになる方法も一緒に教えておいてほしかったよ。
…こんなの私だけバカみたいじゃん。
「……なれ、ない。」
「…それって勇雅のこと好きってことにしていいの?」
「……………」
下を向いて制服をギュッと掴む。
それを見た夏生くんは、全てを理解してくれたように笑った。
「…そっか。」
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