gardenquartz 小さな楽園
Mad dogとStray cat
碧さんが別室に行き。
俺達はツインベッドの部屋で荷物を解いて、再確認していた。


俺は修利がこのゲームがWar game と知ったときから、修利が妙に落ち着いてるのが気になって聞いた。

『なぁ。修利。お前、スゲー落ち着いてるけど、何で?』


修利は手を止めず答えた。

『俺さ…。オヤジが軍人だったじゃん。何かこのゲームで少しでも、オヤジに近づきたかったから。
俺の中に軍人の血が流れてるか、試したいのもあるかもな…。』



『お前、そんなにオヤジが気になるならお前が会いに行けば済むことだろう?』


修利は手を止め俺に向かって静かに言った。


『和樹。確かにお前の言う通りだ。でもな、踏ん切りがつかないでいたんだよ。

オフクロだって、自分で会いに行けば良いんだろうけど、行かないのは、オヤジが来てくれる事に意味が有るからなんじゃないかな…。

それで、俺もオフクロに付き合って待つことにしてたんだけど、このゲームが終わったら俺から会いに行くと決めたんだ。』


修利は屈託の無い笑顔をした。



俺は修利が深く考えてることに驚いた。


俺達は無言で作業をした。



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