もし僕がロボットになっても
本当は泣いている
潤平とそのヤクザの親分は似ていた。
琴美にははじめから何もない。
僕らには沢山のお金はあったけれど、愛はない。

潤平はいつしかかけがえのない大切な物を失った。
それは地位や名誉でも何でもなく、お金では買えないかけがえのないもの…


ヤクザの親分は琴美にだけなのかもしれない。
琴美があまりにも素直だから。
琴美が自分の過去を話始めたときに、近づいた。

ヤクザ「お前と俺は似たところがある…。」
そう彼は話はじめた。
彼の名前はこうた。
元々その家系がヤクザで生まれた。
派手な屋敷に生まれ、不自由はなかった。
しかし、何年たっても差別はいつまでもなくならないから、家系がそうとゆうだけで、彼はいじめられてしまう。

コウタの実家は大金持ちだった。
父は知らない人がいないくらい有名なやくざだった。
長く続く廊下を歩くと、自宅には大きなプールがある豪邸だった。
しかしそれは泳ぐためのものではなく、コウタを沈めるための物だった。

コウタの母はお金のためにコウタの父と結婚をする。
お金が手に入れば、それでよかった。
毎日を遊んで暮らせればそれでいい。そんな母だった。
そんな風に思っていたのは束の間の事。
母はつくるはずのない子供をはらんでしまう。
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