もし僕がロボットになっても

それからの僕

それからも僕という人間は生きるために、人形をやめるかのようにお金に執着をしていく。


潤平はこの事件後も何かを追い求めるようにひたすら高みに昇りたいと、そう思っていた。
まさととしての僕が刺された後、客が自分のケータイに何通もメールを送ってきていた。
僕は僕で、まさとという人など存在しないのに。
なのに僕はどうしてだろう。いつだってその場凌ぎでまさとを演じていた。

「まーくん何してるの?」

「ねぇ、なんで連絡今日はないのよ?あんた一体私にいくら使わせたとおもってんの?」

「ねぇ、まさと。今どこにいるの?」

そんなメールが複数人から届いていた。
まさとはざっと30件以上あるメール達に目を通した。
そして、ニヤリとわらった。
さっきまでの残酷な自分の姿さえなかったみたいに。
なによりも賞賛をあびることが嬉しくて仕方ないのだ。

やっぱり僕は王子さまで特別な存在だ。
そんな風に思っていた。

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