もし僕がロボットになっても

略奪

翌日、まさとの思い通りに事が運ぶ。
いつも龍二を指名しているはるかが、まさと指名で来店した。

龍二が酷くはるかにキレる。

龍二「はるか?なんでだよ?なに考えてんだよお前!」

はるかは黙っている。
そして龍二がはるかにひたすらキレる。

龍二「何とかいえよ?なぁ?!ふざけんじゃねーぞ。」

ガタガタ騒ぎながら龍二がはるかの肩につかみかかり始めた時、まさとは座っている席から立ち上がり、二人の間に割って入った。


まさと「おーっと龍二先輩。僕のお客さんに暴力はやめてくださいよっ。」

龍二「てめっ、まぢふざけんじゃねぇぞ。まさとテメーだろ何かしたのは!お前以外いねー!こんなことするやつは。」

そう言いながら龍二がまさとの胸ぐらを掴む。

まさとは龍二を鋭い凍りきった目線で一瞬睨み付けた。龍二が一瞬にして凍りついた。そして、また涼しげな顔でまさとは言った。


まさと「困ったね。全く。(笑)はるかさん何とか言ってやってよ。」

はるかはずっと黙っている。
僕は何か催促するようにはるかに舌打ちをした。そして、もう一度、はるかに問いただす。

まさと「ねっ?はるかちゃん。龍二くんにはもう飽きたんだよねっ。今日から僕が王子さまだって言ってやってよ?ね、はるかちゃん?」

そういって僕は舌打ちを三度はるかに向けた。

チッ。
チッ。
チッ。

何かの合図のように…

はるかの耳には微かに







そう聞こえたような。気がしてならなかった。


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