私はあなたが大好きです…

悲しそうな顔でそう言う海人のお母さん。

「あれ?ママ。お客さん?」

と、笑顔で言う男の子。

海人…?

じゃ…ない…よね?

って思うほどその男の子は海人に似てる。

「こら!陸!挨拶しなさい!」

「はーい。僕は、海人兄の弟の上村 陸(うえむら りく)。小5だよ。」

「私は、哀川 優美。よろしくね、陸君♪」

「おー!陸!久しぶり~♪」

と、日和。

「あ、ヒヨ姉も来てたのか。久しぶり☆」

と、陸君。

「陸ー。優美、実は海人の彼女なんだよ~^^」

「え、あ、ちょっと!バラさないでよ!日和!」

「へー。この人が海人兄の言ってた可愛い人かぁ。」

「か、可愛くないし!」

「優美、もっと自信もってよ!可愛いのにぃ…」

それからしばらく私達は他愛のない話をしていた。

「バイバイ、ヒヨ姉・優美姉!」

「バイバイ、陸!」

「じゃあね、陸君。」

そして、しばらくしてから私と日和は海人の家を出た。

“バイバイ、海人…”

私は、涙をこらえながら心の中で海人に別れを告げた。

サヨナラ……
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