秘密のお姫様【完】



何故かとてつも無く不機嫌な逸輝が藤田くんを遮るようにして言ってきた。





「偶々、一緒だったって何がですか⁇」




ちょっと、何遮ってるのよ‼




お願いだから変な事言わないでよね⁉





「成宮さん達の班と回るところが一緒なんですよ。それで藤田くん達が良かったら一緒にまわらないかと言ってくれたので」




「………そうなんだ」




「はい、成宮さん達も僕達の班と一緒で良いですか⁇」




はたからみたらにっこり笑って聞いて来るけど、実際あたしに向けられてるのは真っ黒な笑み。





まるで、「今さら嫌だなんて言わないよな瑠奈ちゃん⁇」って言われているみたいです。





………こんな状況で断れるわけが無いでしょうが‼





「………はい、もちろんです」




あたしはこう答える他に選択肢なんて残されて無かった。





そして、どうにか始まった逸輝の班との班行動。





どうしよう、とてつもなく嫌な予感しかしないんだけど。




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