神様修行はじめます! 其の三
「ああぁぁ! あああ――!」

あたしは意味不明な叫びを上げながら跳ね起きて、ふたりの姿を見下ろした。

『ふたり』だったものの、姿を。


その無残さにあたしは錯乱して、両腕や体を無意味にジタバタ動かし、叫び声を上げ続ける。


『そんなバカな』とか。
『こんなのは絶対に違う』とか。
『嘘だ、ありえない』とか。

とにかく、否定する言葉だけが次から次へと飛び出した。


だって受け入れたくない。
こんな凄まじすぎるもの、受け入れられない。


これが、あのふたりだなんてありえない!
とてもじゃないけど認められない!

「こんなの」が、しま子と凍雨君なんだって、認めてしまったら・・・


あたしは、ふたりがもはや生きてはいない事実を、受け入れなければならない!


「絶対に嫌あぁ――!!」
「小娘うるさい! 猫の耳元で何度も叫ぶでないわ!」


絹糸が、あたしの胸元からドサリと転げ落ちた。

荒い息で懸命に這うように、しま子と凍雨君の元に近づいて臭いをかぐ。


「・・・間に合う、かもしれぬ」

・・・・・・


え?


わめき続けるあたしの声が、ピタリと止んだ。


「絹糸? いま、なんて言っ・・・?」

「極細の糸一本分、漂うように繋がっておる。今なら間に合うやもしれぬ」

「・・・・・・!!」

あたしは、さっきまでとは全然違う色の奇声を張りあげた。

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