神様修行はじめます! 其の三
「永久様、私は、あなた様に許しを請うつもりは、ありません・・・。ただ償い、ただ謝罪をしたいのです」
「塔子殿」
白い輝きに照らされる門川君の横顔。
光と影。その相反するふたつが濃く混じり合う秀麗な貌が、答えた。
「僕は全てを聞き、全てを知り、全てを理解した」
塔子さんの呼吸の速度が落ちる。
汗だらけの顔が黒ずんできた。
肩を大きく上下して。今にも閉じそうな両目を必死にこじ開け、塔子さんは門川君の言葉を聞く。
聞くべき、最後の言葉を。
「そのうえで僕は強く望む。僕の信じる未来を、あなたも共に築いて欲しいと」
「・・・・・・」
「あなたは僕の大切な仲間だ。塔子殿」
「永久・・・さ、ま・・・」
門川君の真実が、塔子さんの心に確かに刻まれた。
哀しい女性の瞳が、ずっと見守り続けてきた相手の澄んだ瞳を見つめる。
やがて塔子さんの細く開かれた目に、安堵とも、悔恨とも言えぬ複雑な色が浮かんで・・・。
嗚咽して、涙をこぼした。
その泣き声を聞きながら、あたしも一緒に涙を流す。
塔子さん。塔子さんの心は今、癒された?
ずっとずっと苦しみ続け、自分を責め続けてきたあなたの心は、救われた?
徐々に支えきれなくなっている両足を懸命に踏ん張り、塔子さんは息を吐く。
彼女のものとは思えないほど、弱々しく囁くような小さな声が、涙と共に、ぽろぽろこぼれた。
「もう、これで、思い残す事は、何もない・・・」
「塔子さん! なに言ってんの諦めちゃだめだよ!」
門川君は一緒に生きようって言ってくれたんだよ!?
だったら塔子さんは生きなければならない!
あなたは、門川君やあたし達と一緒に、未来を信じて茨の道を進まなければならないんだ!
「塔子殿」
白い輝きに照らされる門川君の横顔。
光と影。その相反するふたつが濃く混じり合う秀麗な貌が、答えた。
「僕は全てを聞き、全てを知り、全てを理解した」
塔子さんの呼吸の速度が落ちる。
汗だらけの顔が黒ずんできた。
肩を大きく上下して。今にも閉じそうな両目を必死にこじ開け、塔子さんは門川君の言葉を聞く。
聞くべき、最後の言葉を。
「そのうえで僕は強く望む。僕の信じる未来を、あなたも共に築いて欲しいと」
「・・・・・・」
「あなたは僕の大切な仲間だ。塔子殿」
「永久・・・さ、ま・・・」
門川君の真実が、塔子さんの心に確かに刻まれた。
哀しい女性の瞳が、ずっと見守り続けてきた相手の澄んだ瞳を見つめる。
やがて塔子さんの細く開かれた目に、安堵とも、悔恨とも言えぬ複雑な色が浮かんで・・・。
嗚咽して、涙をこぼした。
その泣き声を聞きながら、あたしも一緒に涙を流す。
塔子さん。塔子さんの心は今、癒された?
ずっとずっと苦しみ続け、自分を責め続けてきたあなたの心は、救われた?
徐々に支えきれなくなっている両足を懸命に踏ん張り、塔子さんは息を吐く。
彼女のものとは思えないほど、弱々しく囁くような小さな声が、涙と共に、ぽろぽろこぼれた。
「もう、これで、思い残す事は、何もない・・・」
「塔子さん! なに言ってんの諦めちゃだめだよ!」
門川君は一緒に生きようって言ってくれたんだよ!?
だったら塔子さんは生きなければならない!
あなたは、門川君やあたし達と一緒に、未来を信じて茨の道を進まなければならないんだ!