ケチャップのないオムライス【短編】


「な、何ですか?」

「いや。可愛いなぁと、思ってさ」



「そんなことないです」


ここで、素直にお礼が言えるのが
本当に可愛い子なんだろうけど。


生憎私にはそんな可愛らしさを
持ち合わせていない。



「俺は可愛いと思うよ」



彼の、こういう所が苦手だ。
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