ケチャップのないオムライス【短編】


「君のこと、好きなんだ」


彼の目にはうっすら涙が見えた。

この人は、私なんかの為に泣いているのか。
私ごときの女に、
泣きながら好きだと言ってくれるのか。


ずっとずっと、軽い男だと思っていたのに。


私のこと、遊ぶつもりで誘っているんだと思っていたのに。



…この人を信じてもいいのかもしれない。
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