ケチャップのないオムライス【短編】


―親友って意外と、脆いものね。

消え入りそうな声が頭の隅で響く。


私は重大な罪を犯した。
償おうとしても、償えない罪を。



ずっと彼の胸で震えていたから、彼を起こしてしまった。

「眠れないのか?」


頷くと、彼は私を抱き締めて頭を撫でてくれた。




ごめんなさい…心の声で謝った。
裏切り者と呼ばれてもいい。




この夜だけでも、全てを忘れられるなら…


End
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