Loneliness



許されない恋。



あたしとテューロが、
唯の一般人であったなら、
まだ それは異端で済む。



けれど あたしは
最果ての刑務所の継承者。
テューロは帝国のスパイ。



身分も、立場も、考えも、
全てが違う。



そして あたし達は、縛られている。



叶わない恋。



解ってる。



でも、この気持ちは抑えられない。



あたしは……。



胸に手を当てて瞠目すると、
不意に日里が口を開いた。



「刹那さぁ、
ほんとに それで良いの?」


「……え……。」



思わず日里を見ると、
いつになく真剣な瞳が
此方に向けられていた。



「私はさ、昔っから、
刹那を見守る事しか出来ない。
大事な選択も、
一緒に してあげられなかった。」

< 122 / 170 >

この作品をシェア

pagetop