Loneliness
毒殺



初めて毒を体内に取り入れたのは、
スパイの育成所に入学した1ヶ月後だった。



スパイとして、様々な教育を受ける中で、
毒にも耐性が必要と言う理由で、
少しずつ、少しずつ、
様々な毒に慣らされて行った。



本来ならば10歳で受ける教育を、
特例のせいで6歳と言う歳で受けさせられ、
俺は1週間近く、
ベッドでの生活を余儀無くされた。



俺と同じ年度に入学した者の内、
4人が、毒に耐えられず命を落とした。



母国を護る為に、
小さな命の灯火が、消える。



これから生きる世界は、
とても とても残酷なのだと。



熱に浮かされた頭で、ぼんやりと思った。

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