呪信メール
「いいですねぇ」


車で走り出した途端、若菜が話しかけてくる。



「えっ? 何がですか?」


「車で通勤出来てですよ」



「あっ、富永さんは違うんですか?」



「電車ですよ~。ただ、時間帯がずれてるんで、満員電車にギュウギュウ詰めってことはないですけど、でも、やっぱり車だと、ある程度自由がききますもんねぇ」


若菜は羨ましそうに見つめてきた。

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