王様&王子に買われました!?
奥の方に行って、椅子のほうを見てみると・・・・体を丸めながら「ひっく」声をおし殺して泣いていた。





「大丈夫か?」




ビック





実華が恐る恐る俺の方を見てきた。







「怖かったよ・・・。」





そうつぶやいて、話を始めた。





「お兄ちゃんが居たんだ。でもね・・・お兄ちゃんはね・・・ひっく。」





「あぁ。」




「病弱だったんだ。気分のいい時は外でさんぽできて、悪いときは吐血したり。」




「あぁ。」





こんな小さな体で耐えて・・・辛かっただろうに。
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