好きだなんて言わなければよかった【完】



小夜子のそんなお願いに、河上先生は、うふふ、と、可愛らしく微笑みながら保健室を出て行った。


どうやら、2人きりにしてくれるようで、保健室の入口のプレートも【外出中】に変えてくれた。




「先生!ありがとー!今度、お礼するねー」




小夜子が、ひらひらと、河上先生に手を振る姿を私は、ただ、見つめることしかできない。




な、なんか…展開が急すぎて…。



そんな私にお構い無しで、




「…さて、と」




軽くそう呟き、小夜子がおもむろに私の方を振り替えると、妙な緊張感に教われる。




そして、




私は、そのままゴクリと息を飲んだ。



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