好きだなんて言わなければよかった【完】


…まぁ、でも、会う勇気もなくて…結局は、旭に御守りを渡して帰ってしまったんだけど…。



あの時は、旭にもかなり迷惑かけてたな…。



オレと紗綾の関係がギクシャクし始めたのをいちばん敏感に感じ取っていたのは、たぶん旭だ。



紗綾のお母さんも、オレの母さんも、なんだかんだであんまり気に止めてなかったみたいだし。



大きくなったらやっぱり、男の子と女の子だったら、昔とは、変わっちゃうのねぇ…。



そう言って、残念そうにため息を溢す母親を見て、こっちがため息をつきそうだったのを思い出した。



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