幼なじみは年の差7歳


「美和と同い年と知った時は、なんか複雑な気分だった」

苦笑気味に笑う冬馬兄ちゃん。

タバコを口にくわえて火をつける……前に、「病室で吸ったらまずいか」とまた苦笑する。



「なんて言うのかな……本当に複雑。
会ったことのない妹だけど、美和と同い年ってことでその子の生活ぶりが想像出来た。

もちろん美和と麻実は違うけどさ、でも……やっぱり想像出来たんだよ。

美和が居なかったら多分、麻実を妹として受け入れるのは無理だったと思う」


……私?


私が冬馬兄ちゃんと麻実ちゃんの距離を縮めた?


「お袋はさ、謝ってくれたんだ。
幼かった俺を置いて行ったこと、凄く後悔してたみたい。

謝ったからって過去が変わるわけじゃないけどね……」
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