幼なじみは年の差7歳


「ごめん」

良明くんはそう言って教室を飛び出していった。

小さくなる足音。

それに引き換え、大きくなる私の泣き声。



終わったんだ。

私と良明くんは終わった。



誕生日プレゼント、「ありがとう」って言って貰いたかったな。


ただそれだけだったのに。
上手く行かないな。



明日からはまた一人だ。

前と同じ。元に戻るんだ。


大丈夫。私の傍には冬馬兄ちゃんや麻実ちゃんが居る。



「別れたよー」って笑顔で話さなきゃ。

だから今は……一人で居る今は、


思いっ切り泣いておかなくちゃ。


大切な二人に、これ以上心配かけないように。
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