私と兄の関係
「由梨……」

そう言ってお兄ちゃんは、また私を抱きしめようとした。

「今は、ダメ。周りに見られたらバレて私とお兄ちゃん、付きあえれないでしょ? お兄ちゃんは、それでもいいの? 私は、そんなの嫌だもん」

「うん、今は我慢する。俺も由梨と付きあえれないのは、嫌だ。だから誰も居ない時、いっぱいしような」

お兄ちゃんが言った。

よかった……

私だけじゃないんだ。

お兄ちゃんもそう思ってくれるんだ。

私は、嬉しかった。

お兄ちゃんは、あいからわずエッチだなぁ。

「お兄ちゃんのエッチ」

私がそう言うとお兄ちゃんは、「由梨がそうさせてるんだってば」と言った。

私が?

何で?

「何で私が? 」

私は、言った。

「だって由梨が可愛い事ばっか言うから我慢出来なくなるんだよ。だからあんまり可愛い事ばかり言うと本当に襲うからな」

えっ、私が可愛い事ばっか言った?

よく分からない……

「私、可愛い事ばっか言ってないよ。襲うのは、禁止」

私がそう言うとお兄ちゃんは、「由梨のケチ」と言った。

「それよりお兄ちゃん、私達もう遅刻じゃない? こんなにのんびりしてるし……」

「そう言えば今日、学校だったな。幸せすぎて時間、忘れてた」

お兄ちゃんが言った。

幸せすぎてってお兄ちゃん、大げさだよ。

私の方が幸せだよ。

でも、そう言われると嬉しい。

あの時、勇気を出してお兄ちゃんに告白してよかった……

あの時、私が言わなかったらお兄ちゃんと付き合ってないかもしれないし……

お兄ちゃんを諦めなくてよかった……

後悔しなくてよかった……

これも皆、私を応援してくれた若葉のおかげだね。

若葉、本当にありがとう……

若葉には、感謝でいっぱいだよ……
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