私と兄の関係
「雅人君……? 」

私は、雅人君を見上げた。

「由梨ちゃん、何してるの? 飛び越えたら死ぬんだよ? それでもいいの? 」

雅人君が悲しそうなどこか寂しそうな表情をして言った。

何、言ってるの?

そんな事ぐらい分かってる……

お兄ちゃんの所に行きたいから飛び越えようとしたんだよ。

それなのに何で私の邪魔をするの?

もう私は、お兄ちゃんが居なくて耐えられないのに……

苦しいのに……

何で?

私は、もう楽になりたいの。

死んでお兄ちゃんの所に行きたいの。

だからもう誰にも私とお兄ちゃんの邪魔は、させない……

だから雅人君には、悪いけど……

「離してよ……」

私は、雅人君を睨んだ。

「由梨ちゃん、何言ってるの? 今、自分がしようとしてる事分かってる? 死ぬって言う事は、もう生きれないんだよ……それに由梨ちゃんが死んだら悲しむ人だっていっぱい居る。俺だって由梨ちゃんが居なくなったたら……」

雅人君は、そう言って涙を流した。

泣いてるの……?

何でこんな私のために?

私、散々皆に迷惑かけて今だって迷惑かけようとしてるのに……

なのに何で雅人君は、そんなに私の事を心配してくれるの?

雅人君は、優しすぎるんだよ……

それに私が死んだって誰も悲しまないよ……

だって皆、私の事もううっとしいと思ってるでしょ?

それに皆だって私と居ると疲れる……

だから自分自身にも皆のためにも解放してあげたい……

だから……

「それぐらい分かってるよ。死にたいと思ってやってるんだから。それに皆には、悪いけどもう私疲れたよ……これ以上、生きてたって意味がない。それに私とお兄ちゃんの邪魔、しないでよ」

私は、大声で言って雅人君の腕を引き離した。

そして飛び降りようとした時……

バシッ

痛ッ

私は、雅人君に強く叩かれた。
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