君の匂い

スキなんだよ

「やよ…結局、榊くんと行かなかったのね…」


梓は、心底呆れた口調で私に言う。



「だってー、……」
「あのね、榊くん誰かに取られても知らないよ」


榊くんの隣にいた人は彼女なのだろうか。



「榊くん、彼女いるんじゃないかな…?」



梓は、ため息を付く。


「やよ、榊くんは彼女なんていないし作らないよ」


彼女いないのか……。



「何でかわかる……?」


ん?何の事か、わからず首を傾げる。



「アンタ重症だわ…」


そう言い、自分の机に行ってしまった。



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