学校一のモテ男といきなり同居
――ドカッ!


大きな音がした後、部屋の中から井上くんが出てきた。


「なんか用か?」


「なんか用かじゃないでしょ!学校サボってなにしてるのよっ」


「いいこと~。真央も中に入れてやろっか」


はぁ!?


嬉しそーに笑う井上くんを、思いっきりニラんだ。






「誰が!こんなことして…お母さんに言いつけてやるんだから」


「真央の母ちゃん、楽勝だし。それに、お前の言うこと信じると思う?」


ううっ、それを言われるとツラい。


「たまには信じるかもよ!?」


我ながら、言ってて情けない。


娘の言うことより、上司の息子を信じる実の親。


< 113 / 978 >

この作品をシェア

pagetop