学校一のモテ男といきなり同居
「まーまー。お姉さん、そんな怒んなよ。郁実は、いーヤツだよ。

ただちょっと、自己チューなだけで」


かーくんが、クスッと笑う。


自己チューの、どこがいいヤツ!?


あたしが引いてると、部屋の中からまた別の男の子が現れた。


今度は短い黒髪の、線の細い男の子。


「これが噂の真央ちゃんかー。へー…かーくん見ても、なんの反応も示さないんだな…。

やっぱり郁実のいうとーり、鈍い…」


「はい!?」


初対面で言いたい放題だし!






かーくんも、あたしを見て意味あり気に笑う。


「俺のことわかんないなんてな。逆に嬉しーよ。自然体で居られる」


「えっ、あたしたち知り合い!?」


メガネの奥の瞳に、確かに見覚えはあるの。


だけどそれが誰だか思い出せない。


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