学校一のモテ男といきなり同居
洗濯物を干しているらしく、ちょうどお母さんはここにいない。



ホッ……。



見られたら、きっと、からかわれるはずだから。










あたしも朝ごはんを食べようと、井上くんのとなりに座ると……。



「あれー、俺の風邪がうつった?顔が赤い……」



そう言って、あたしの額に手をあててくる。



「ちっ……違うし!!触らないでっ!!」



ドキドキッ!!!!



思わず井上くんの手を、振りはらう。



やっ……やばい。



あたし、過剰に反応しすぎだから。



そんなあたしの態度にも、井上くんは怒ることもなく。



やんわりと笑うと、そのまま前を向いてトーストをかじった。



……言い返してこないんだ?



なんの反応もないと、あたしも困る。



少し無言のときが続いたあと。



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