学校一のモテ男といきなり同居
あたしが答える前に、電話の向こうの相手は続けてまくしたてる。



「あたしがしようとしたこと、郁実にバラしたのね!?言わないなんて言って、ズルいヤツ!!

どうせあんたが引きとめてるのよね!?郁実が来ないと、この話がなかったことになっちゃう!!今すぐ郁実を連れて来なさいよ!!」



これって、白雪さんだ。



実際には引きとめたけど、白雪さんの計画は郁実には言ってない。


「そんな言い方しないでよ。あたし、郁実には、なにも言ってない」


キッパリと答えるけれど。



「はぁ!?それに、郁実って呼び捨てしないでよ!!まるであんたの彼氏みたいだし。

それとも、妄想?アハハ、気持ち悪~い」


郁実は……


あたしの彼氏…だもん。


ほんとひどいし、白雪さんこそ、郁実を自分の彼氏かなにかと勘違いしてるよね。


だけど、そんなことをここで言い争っても仕方が無いから、


そう言いたい気持ちを、グッとこらえる。
 

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