学校一のモテ男といきなり同居
「それにしては、物足りない顔してんな。ん!わかった。俺の愛情が足りない?」



ニコニコ笑いながら、顔を寄せてくる。



「きゃっ!!やっ、こらっ!!なにするのよーっ!!」



「まだなんもしてねーって」



「近寄るなっ」



やっぱり、素直になれないあたし。



郁実の顔を、手で押しのけた。



「うっ……俺のキレイな顔が」



苦笑いしながら、顔を整えているからあたしも言わずにはいられない。



「ナルシストかっ!」



「ハハッ」



否定しないし。



まあ、郁実の顔がキレイなのは、紛れもない事実なんだけど……。








そんなとき、洗濯物を抱えたお母さんが、リビングに入ってきた。



「ふたりとも、早くしないと。時間よ?」



「はーい」



郁実とフザけてる場合じゃなかった!



そろそろ、学校に行く時間だ。



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