学校一のモテ男といきなり同居
慌てて肩を押すと、郁実はすぐにあたしから離れた。




「今も誰かが見てるかも…」



なんて、イジワルなことを言ってくる。



「もうっ、そういうこと言わないでよ!!」



バシッと背中を叩くと、本気で痛がってる。



「おいっ!!叩くなよ、痛ぇーじゃん」



「ストーカーは懲り懲り。もう、あんな怖い思いしたくないよ」



「冗談だって。つか、草野にもその勢いだせよなー。アイツに対して、やたら大人しかったし」



「そんなことない…」



「やっぱ、真央は俺がいないとダメだなー。やっと元気出た?」



ニコッと笑う郁実を見て、コクンと頷く。



「うん…この1年、あたしがあたしじゃないみたいだった。郁実のことでいっぱいガマンしてたから、他のことでもそうなってたのかも…」



「そ、か。それでも、俺がこーやったら…大人しくしろよ?」



郁実が、あたしの後頭部に軽く手を添える。



そして、甘い表情であたしを見つめる。













ドキッ!



これは……



再び訪れる、



キスの合図?



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