学校一のモテ男といきなり同居
最上級の愛
学校に到着すると、



思っていた通り、かなり不気味…。




昼間の学校しか知らないあたしが、夜中に来ること自体、違和感ありまくりだし。




――カチャンッ。




「きゃあっ」




「チャリの音だろ。なにビビってんの?」




校門の前に自転車を置いてあたしを振り返り、ニヤっと笑う郁実。




「だって…怖いもん」




「俺が一緒にいて、怖いとか言うなよ。守ってやるから、ホレ怖くならないおまじない」




楽しそうに笑いながら、あたしの顎を軽く持ち上げる。




そして、チュッとキスを落とした。










あまりに一瞬のことで、頭が真っ白。



まさかキスされるなんて思わないし。



「不意打ち?ズルい…」



「え、もっと?」



そう言って、更に唇を重ねてくる。



「んっ……、どうして、『もっと?』になるのよっ!アンタ頭おかしいでしょ」



慌てて体を押し返し、文句を言う。



「だな。真央のことになると、冷静でいられない。草野がどういう目でお前を見てたのか…考えただけで、イラッとする。

キスなんかじゃ、全然足りない。マジで…キレそー」



「……ごめん。あたしが悪いんだよね…」



郁実が、どんなにあたしを心配してくれていたのか、痛いほどわかるから…。



そんな風に言われると、あたしもツラい。



とりあえず…



今は、謝ることしかできないよ。



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