溺愛系と天然系が恋しました!
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余りの寒さに放心状態が解けたあたしは、
身体をガタガタと震わせながら、引き連れられて来た道を一人で戻る。

何だか急に腹立たしくなって、
ズカズカと音を鳴らし歩きながら、


『何なんですかっっ…!!
無理矢理、連れてきといてっ!』

『強引にキスまでして、
あたしの話は聞きもしないで逃げるなんて!』


きーち先輩への文句を重ねてみても
全然、心は晴れなくて。
歩みを止めて、気持ちを落ち着けようと天井を見上げる。


そしたら今度は…


『試験が昨日終わったから、今日、先輩の教室に行こうと思ってたのに…』

『あたしだって、会いたかったしっ!』

『先輩も部活頑張ってるから、あたしもっ…頑張ろうって…頑張ってたのにぃー…ばかぁー!』

『好きに決まってるじゃないですかぁー!』


言えなかった数々の言葉や、
伝わらない気持ちが溢れだす。


ひーん…と、小さな声を出した後、


あたしの頬には
生暖かい涙が
ツー…っと伝った…




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