溺愛系と天然系が恋しました!


「あら、まだ美憂ちゃんと話したかったのに・・・。」


「父さんと母さんだけで会話してるじゃないか。俺ら別に居る必要ないでしょ。」


きーち先輩がそう言うと、太一君は待ってました!と言わんばかりにソファーから立ち上がる。

あたしの脇を通り過ぎる時、太一君が耳打ちしてきたんだ。


「・・・また、鼻血出すなよ?ククッ・・・」


「・・・・・・・・・・。」


このご両親に、この子あり・・・ですね・・・


太一君はクスクス笑いながら、この部屋から出て行った。
きーち先輩はあたしの手を取ると、部屋の戸に向かって歩き出す。

あたしは会釈をしながら歩き出そうとしたんだけど、お母様に呼び止められてしまったんだ。


「美憂ちゃん?輝一はいっつもクールぶってるけど、きっとムッツリスケベなのよ!ムッツリって嫌よねぇ?男らしくないわ、本当・・・。」


わが子の事をそんな風に言ってしまって良いんですか――――?!?!

っていうか・・・
きーち先輩がムッツリ????
いやいやいやいやいや、
それはないですよ?!?!


「き、きーち先輩は!!ムッツリじゃなくって、真性のエロです!!」


……って


あ゛――――――――っっっ!!!!!!


もう、自分がイヤ・・・

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