溺愛協奏曲
「くそっ・・・一体誰なんだよ」




それまで黙っていた蓮が唇を噛んで拳を握りしめる




コーヒーを飲み干すと部屋中に響き渡るかのような音を出して



テーブルへコーヒーカップを置いた




「蓮、壊すなよ~物にあたるなよ」




「うるせえったく・・・イライラしてしょうがねえ・・・莉子、お前には


組のもん2名護衛を付ける学校でも外でも絶対一人になるんじゃねえ」



え・・・・護衛?



あたしみたいな一般人誰が狙うの?嘘でしょ



「蓮・・・大袈裟だよ誰が「龍斗の女だと思われてる・・・・」」




龍斗さんの女って・・・・



え・・・あたしが?




目を丸くして驚くあたしに涼くんが静かに語りかける



「噂がすごい勢いで出回っててさ、今まで女っ気なんてさっぱり


なかった龍斗さんに女の影あり・・・事情はすべて蓮から聞いたけど



この写真を見る限り周りはそうは思わない、大関組に敵対する組や


暴走族なんかが莉子ちゃんを狙ってくる可能性は高い・・・・


幸い、休み明けから統合されるし学校に居る間は俺たちの後輩に



守らせるから安心して」



「莉子ちゃん、俺にまかせて!指一本触れさせないから安心して」




拓巳くんに肩をたたかれ頷いたけどあたしの胸に渦巻く不安はいつまでも消えなかった







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