溺愛協奏曲
第10章
翌朝はいつも蓮が迎えにくると思い、今日は早めに家を出る



なんとなく会うのは気まずくて・・・・




歩いて学校に行くのは久しぶりだ




じりじりと照りつける日差しはもうすでに夏の日差しで眩しさに目を細める



「あっつ・・・」



タオルハンカチで汗を拭う




家から学校までは10分くらいの距離




歩いてもさほどかからないから学校にはすぐに着いた



校門をくぐると下駄箱で上履きに履き替える



朝早いせいかあまり人がいない



教室に行ってもこの分じゃ誰もいないかも・・・・



「じゃあ時間もあるし図書館にでも行こうかな・・・」




途中の自販機で麦茶を買い図書館へと急ぐ



図書館は最上階の一番奥、開いてないかも・・・なんて思ったけど



すんなりドアがあいてびっくりする



誰もいない図書館、驚くほどの静けさだけど蔵書の多さは精華ならでは



本を読むのが結構すきなあたし



一日ここで本を読んで時間をつぶすのも快適かも



椅子に座りほっと一息つくと麦茶で喉を潤す




鞄を置いて本棚に目をやると前から読みたかったミステリーものの小説が



目についた、シリーズもので全巻そろっている



「わあ・・・すごいこれ読みたかったんだよね」



手に取ろうとした瞬間ポケットの携帯が鳴った




















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